BAKE FIRST

パン作りに関する疑問やレシピ、お役立ち情報を掲載していきます。初心者も、ステップアップしたい方も必見!

パン作りにおける砂糖の働き・役割とは?

 

 

パン生地に配合する砂糖の働き

パン作り 砂糖 働き

食欲をそそる焼き色・風味の付加

砂糖は焼成によってパン生地が高温になった際に、様々な化学反応によって美味しそうな焼き色や香ばしい風味を生み出します。

カラメル化

 表面温度が185℃を超えてくると、糖分が水分を失う過程で分解や結合など様々な反応が生じ、褐色物質や苦み物質が生成されます。これをカラメル化といいます。

プリンのカラメルソースがまさしくこの反応を利用しており、パンにおいてもそのような風味と色味をもたらしています。

メイラード反応

 表面温度が160℃以上になってくると、糖分とアミノ酸が結合しメラノイジンという褐色物質を生成するメイラード反応が起こります。

このメイラード反応によって、パン特有の香ばしさと焼き色の大部分が形成されます。

 

カラメル化とメイラード反応についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

 

paopao-bakefirst.hateblo.jp

 

甘味をつける

 これは至極当然のことですが、砂糖を入れることでパンに甘味をつけます。

砂糖3%以下の使用というパンはとてもフランスパンに近い印象を受けますが、無糖生地のフランスパンとは明らかに味わい・風味が異なります。

特に、個性の薄い味気ない粉を使った場合、無糖生地のフランスパンは物足りなさを覚えますが砂糖が3%入るだけで味わい・風味ともに若干深みがでます。

隠し味としても有効な手段と言えるようです。

(もちろん、風味の良い優秀な粉で作るフランスパンには負けてしまいますけどね)

老化を遅らせる

砂糖はショ糖という成分で出来ており、ショ糖はパン酵母がもつ酵素「インベルターゼ」によってブドウ糖と果糖に分解されます。

果糖は特に保水性が高く、これによりパンの経時劣化によるパサつき(老化)を防止します。

また、砂糖が多いパンは焼き色も早く付くため必然的に焼成時間が短くなります

焼成時間が短ければ水分蒸発も少なくなり、結果としてしっとり感が強く老化の遅いパンが焼きあがります。

酵母菌の活動を促す

砂糖は酵母菌のエサとなり、適量の配合はパン生地の発酵促進に繋がります。

近年は様々なタイプのパン酵母が製造されているため、モノによって適正量の範囲が全く異なってきますが、基本的には砂糖の配合量が5~7%程度の場合が最も効果を発揮します。

 発酵についての詳しい説明はこちらの記事をご覧ください。

paopao-bakefirst.hateblo.jp

 

砂糖の配合量の多い菓子パン生地における影響

メリット

  • 甘味を増すこと
  • 老化を遅くすること
  • 歯切れ良い食べ口にすること

甘味の増加と老化防止は通常の砂糖配合量のパンと同様ですが、菓子パン生地ほど砂糖配合が多くなるとパンの歯切れが良くなります

いわゆる「サクみのあるパン」となります。

食パン生地であんぱんを作ったことのある方ならわかるかと思いますが、甘さ控えめの菓子パンを作ろうとして通常の食パン生地で菓子パンを作ると、パンの”引き”の強さが悪目立ちしてしまい、決して美味しくないわけではないのに食べにくいパンになってしまいます。

パンにおいて食感と味のマッチは思っている以上に重要で、食感も味わいの要因の一つとして無意識のうちにカウントされています。

菓子パンにおいては結局サクみのある菓子パン生地で作った方が食べやすくて美味しいという評価につながってしまうでしょう(もちろん好みが分かれる場合もあるはずですが)。

デメリット

  • 酵母菌の活動を阻害する
  • グルテン結合を阻害する
  • 上に高く膨らむ力が弱くなる

砂糖は食塩と同様に、水に溶け込みパン生地中の水分における浸透圧を高くする働きがあります。

 

少量の糖分であれば酵母菌のエサとして発酵を促進する働きをしますが、糖度の高いジャムにカビが生えないのと同じく、砂糖を多く入れることは菌の働きを抑えます。 そのため、菓子パンのように砂糖高配合の生地は発酵力が弱まるのです。

またパン作りにおいて、砂糖だけでなく副材料すべてに言えることとして、多く入れれば入れるほどグルテン結合は阻害されます

 グルテンについての詳しい説明はこちらの記事でよく読んでいただきたいのですが、

paopao-bakefirst.hateblo.jp

 グルテン結合に必要なものはたんぱく質(グリアジンとグルテニン)と水、この二つだけです。

それ以外のものは極論言ってしまえばこの結合においては異物です。

(適量の食塩など、用法容量が適正であればいい方向に働くものもあります)

砂糖も10%くらいまでなら生地の柔軟性を増して伸びの良い生地にするといういい方向に働きますが、高配合になるとグルテン結合の邪魔になります。

そのため、食パンよりも菓子パンのほうがより長い時間ミキシングしなければ生地が完成しません

さらに、お砂糖には”ベタつき”の性質があることは皆さんご存じかと思いますが、パン生地においてこの性質は生地の”ユルさ”に影響を与えます。

砂糖が5%程度の食パン生地は強い弾力があるため、上にしっかり膨らむ力がありますが、それに比べて砂糖の多い菓子パン生地は弾力が弱く生地がユルみやすいため、上よりも横に広がる傾向があります。

上記のグルテン解説記事において、グルテンの元となるグルテニンとグリアジンがそれぞれ弾性と粘性の性質を持ち、粘性とはベタベタした性質で伸びの良さに関係することを説明していますが、砂糖もこの粘性に似たようなものを感じますね。

 

製パン性における影響

最適吸水量

砂糖5%の増加で吸水は1%の減少をだいたいの目安として考えるとわかりやすいです。

食パン生地と菓子パン生地を比較した場合においては、その他にも全卵の使用や油脂の増加など様々な要因も最適吸水量の現象に影響を与えています。

ミキシング

副材料が多くなるほど、材料の均一混合には時間がかかるため電動のミキサーを使用する場合には低速をより長くかける必要があります。

さらに、上記で説明したようにグルテン結合の阻害によって生地の完成も時間がかかるので、ミキシング時間そのものが長くなります。

弾力が出にくい生地のため、高速で生地を強く鍛えるアプローチも必要になってきます。

手ごねの場合においても、よりふわっとボリュームあるものにしたいなら、できれば生地を叩きつけることによってより強い生地を作ることをおすすめします。

 

 

byなおちゃん

 

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