BAKE FIRST

パン作りに関する疑問やレシピ、お役立ち情報を掲載していきます。初心者も、ステップアップしたい方も必見!

レシピ通りに二次発酵させてるのにパンがふっくらしない?温度について見直してほしいポイント

パン作りは酵母菌の発酵力を借りて膨らませているので、温度管理が命です。

パン生地の発酵について詳しくはこちらの記事を読んでいただきたいのですが、

paopao-bakefirst.hateblo.jp

 ざっくり言えば温度が低くなるほど発酵力は弱まります。

人間と同じですね、あんまり寒いと血流が悪くなって動きも鈍くなりますよね?

(昔、寒い冬場に吹奏楽の屋外コンサートに出演する機会がありましたが、もう指が動かなくて地獄でした。)

パン作りの温度について、確認すべき点がいくつかあります。

  1. 捏ね上げ温度
  2. 作業中の室温
  3. 発酵環境の温度

これらの温度をしっかり管理できていないと、いくらレシピ記載の時間通りに二次発酵をさせても、パンはふっくらと焼きあがりません。

今回は、二次発酵をレシピ通りにさせているのにパンがふっくらしない人がチェックすべきポイントを三つ解説していきます。

捏ね上げ温度

捏ね上げ温度は全工程に影響を及ぼす

生地の捏ね上げた時点でどのくらいの温度になっているかどうかは、その後の工程すべてに影響してくるため非常に重要です。

プロ向けレシピには捏ね上げ温度が記載されていますが、世の中の多くのレシピには捏ね上げ温度が記載されていません。

基本的には多くのパンにおいて生地の捏ね上げ温度は27℃前後が理想とされています。

(一晩冷蔵させて作る場合や、フランスパンなど長時間かけて作る場合はもう少し低い温度となりますがここでは割愛)

この27℃という基本捏ね上げ温度の通りに生地を作ることができれば、その後の一次発酵、ベンチタイム、二次発酵も時間通りにやれる確率が高まりますが、温度がずれてしまうとそれらすべての工程で時間を微調整しなければなりません。

よく言われる目安として、捏ね上げ温度1℃の誤差で20分の調整が必要、というものがあります。

例えば捏ね上げ温度が26℃になった場合は一次発酵を20分延長したり、逆に28℃になった場合は20分短縮したり。

あくまで目安ですが、逆に言えば捏ね上げ温度がたった1℃違うだけでも20分の差が生まれるということ。2℃3℃も違った暁には、かなりの差が出てしまいますね。

ここで調整をせずに一次発酵が不足したままどんどん進んでしまうとどうなるか。

途中の分割や成型でガスが抜けるにしろ、一次発酵で事前に生地内にできた気泡はその後の発酵力に影響を及ぼします。

一次発酵が不足していると、ベンチタイム・二次発酵とも発酵力が劣ってしまいます

当然、発酵力が劣った状態ではいくら時間通りに二次発酵させても同じレベルまで発酵しません。結果、レシピ通りの二次発酵ではふっくら感が劣って焼き上がります。

 

なんで一次発酵が不足してるとその後の発酵も劣るのか?

酵母の活性化不足

一つ目の理由としては、一次発酵を十分に行うことで酵母菌を事前に元気にすることが可能だからです。

ドライイーストを予備発酵させて使ったり、インスタントドライイーストでも予備発酵を行うことがありますよね?あれと同じような感じです。

生地の軟化不足

二つ目の理由としては、発酵が進んだ生地は柔らかくなり、より膨らみやすくなるからです。

もちろん、分割丸めや成型の直後は生地のコシが復活しますが、発酵が進むほど酵母菌が生成した微量のエタノールは生地のグルテンを軟化します。

そのため、いくらコシが復活するとは言っても、捏ね上げ直後の生地と一次発酵を終えた後の生地ではその状態が根本的に異なります。

生地体積が不足

三つ目の理由としては、二次発酵前の生地の体積にも影響があるからです。

グルテンの網目構造でできた無数の小さすぎる気泡の中で、酵母菌はガスを発生させて気泡をより大きくしています。その上、一次発酵による時間経過がグルテン同士の繋がりをより強固なものへと変えます。

そうやって生地の気泡とグルテンが育てば、仮に手でパンチや丸めなどによるガス抜き行為をしたとしても完全に空気が抜けきることはありません

発酵を終えた生地を再度ミキサーにガンガンかけたりよほどのことをしない限りは、同じ重量の生地であっても、捏ね上げ直後の生地より一次発酵を終えた生地の方が、ガス抜きをしたとしても体積は大きくなっています

 

以前高級食パン専門店で勤務していた時代、ちょうど新店舗オープン前の機材試運転でパンを作っていたのですが、製造環境の影響を大きく受けるパンであったために本来のレシピ通り作った結果、通常より一次発酵で大きく膨らんでしまったことがありました。

仕方ないので次の工程へ進んでいったのですが、成型後の生地サイズが明らかに本部で作っていたものより大きかったです。

モルダーという、わりとしっかりガスを抜きながら成型する機械を使っても、そうなったのですから、一次発酵具合がその後の生地体積そのものを変えるといってもおかしくないでしょう。

ちなみにその生地がその後どうなったかというと、案の定二次発酵での膨らみも早く、焼成での窯伸びも良すぎてカクカクのパンになりました。

本来、通常のパン作りと比べて元々発酵不足寄りな状態であるのが望ましいレシピだったので、十分に発酵させてしまったことでレシピ通りにいかなくなったということです。もちろんこれは、体積だけでなく先ほどの二つの理由も絡んだ上での結果と言えます。

生地を指定された捏ね上げ温度にバッチリ捏ね上げるには?

仕込み水温の調整と捏ねによる温度上昇の把握

仕込み水の温度をしっかり調整することで、捏ね上げ温度を自在に操ることが出来ます。

捏ね上げ温度を自在に操る方法はこちらの記事で解説しております。

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家庭製パンで使える裏技「電子レンジで生地温度上昇」

電子レンジで不足した捏ね上げ温度を補うこともできる

これは賛否両論ありそうな裏ワザではありますが…実際に私が家で少量のパンを作るときに捏ね上げ温度があまり上がらなかった場合に行うことがある方法です。

ごくごく弱めのワット数(150Wや200Wなど)で30秒とかなるべく短め時間ごとに加熱してみます。足りなければ再度少しずつ加熱していく感じです。

高いワット数で一気に何分も加熱すると、火が通ってしまいカチカチになりますのでご注意ください(小学生のころ、やらかしました)。

電子レンジでお風呂上がりの猫を乾かしたら死んでしまってメーカーを訴えた…なんていうアメリカンジョークを思い出すと、レンジでチンしたら酵母菌も死ぬんじゃないの?っていう印象を持つかもしれませんが、意外と大丈夫です。

むしろ活性化するとの見解もあるようですので、そっちの方が気を付けるべきところかもしれませんが、私がやっている限りではその感覚はあまりないです。

ただし、電子レンジでの加熱は下の方が先に暖かくなりますので、生地の量があまり多い場合このやり方はおすすめできません。生地温度があまりにも不均一になってしまうからです。

粉の量が200g程度であれば問題なく作れたので安心してください。300g~は微妙ですね。どうしてもやりたければ生地をいくつかに分割して一つずつ加熱し、最後に一つにまとめるとか…逆に手間かかりますけどね。

 

作業中の室温

正確なパン作りには室温を調整する努力が必要

一次発酵もフィンガーチェックなどで十分にとれていることが確認できているのであれば、作業中の室温が適切かどうか疑ってください。

分割後に小さくなった生地は室温による影響をより大きく受けます。室温があまりにも低すぎると、分割前の生地とは比べ物にならないくらいすぐに生地温度は下がります。

その上、分割前であってもご家庭でのパン作りでの生地量であれば、お店で作る量に比べてはるかに少ないのでその分室温の影響を大きく受けます。

どんなに捏ね上げ温度を適正に仕上げても、室温で生地温度が下がってしまっては台無しです。

ちなみに、作業部屋の室温の適正は諸説ありますが、生地にシビアなお店では27℃を保つようにしたり、ある程度作業者の快適性も視野に入れた上での適正値として25℃~26℃になるようにするお店もあります。

逆に空調の効きが悪くてもっと高い温度になってしまうお店もありますが、どこも低すぎる室温にはならないようにしています(デニッシュやパイを扱う部屋を除いて)。

なので、冬場であってもできれば25℃前後には室温を上げる努力をすることをおすすめします

暖房だけでは部屋が暖まらないのであれば、鍋でお湯を沸かすことでも室温は上がります。湿度もついでに上げられるので一石二鳥です。

 

発酵環境の温度

お風呂で発酵は意外と温度が低い

捏ね上げ温度も作業室温も問題ないのであれば、二次発酵環境の温度を疑ってください。

家庭用オーブンレンジの発酵機能を使っている方は、設定温度と実際の温度が同じかどうか確認してみるといいでしょう。

(オーブン機能は設定温度より低いことがよくありますが、発酵機能に関しては逆に高くなりすぎていることの方が多い印象ではありますが…個体差もあるので一概には言えません。)

また、お風呂で発酵させたり、ビニールに入れてこたつで発酵させたりしている方は要注意です。

確かに、初心者向けのパン作り解説本には二次発酵の取り方としてそういった方法が紹介されていたりはしますが、実際その本に載っているレシピを作った環境はおそらく二次発酵に最適な温度環境のはずです。

なぜなら、正確なレシピを作るには安定した温度環境で作る必要があるからです。さすがに適当にその辺で発酵させて試作したものを執筆のときだけ適当に「40℃で○分」なんて書かないでしょう…

(もちろん、イースト量と発酵時間の関係性を知っていれば、ちゃんと作らなくてもだいたいは予測できるっちゃできますけどね。)

お風呂で発酵させるのは湿度確保という面ではいいかもしれませんが、部屋の材質や構造なんかで温度は大きく変わってくるはずです。

そもそもお風呂の室内が38℃もあったらミストサウナ状態で暑すぎますから、そんなことはまずあり得ないでしょう。

となると、お風呂発酵させている方は必然的にレシピ通りの発酵時間ではなく、延長調整する必要があるということになりますよね。

そんな時は、発酵見極めの基本スキルが必要となってきます。こちらの記事を読めばかなり見極める力はアップするはずです。

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 あとは、生地を載せた天板を揺らしてみたときに、生地がプルンプルンと揺れるくらいに膨らんでいればOK、という見極め方もよく使われます。

上の記事に書いてあることと合わせて使うとよりわかりやすいでしょう。

 

まとめ

例えレシピ通りの発酵室環境で一次発酵・二次発酵をとったとしても、生地の温度がレシピの意図からかけ離れているとレシピ通りに上手くはいかないということがわかったかと思います。

パン作りで重要な三つの要素「温度・時間・重量」のうち、温度は特に生地自体の温度が重要です。

そして、生地の温度は様々な要因によって影響を受けます。

今一度、目の前のパン生地がいま何℃なのか…子供が熱を出していないか心配するような気持ちで気にかけてあげてみてください。

そのためにも、こういったボタン一つで一瞬で生地の温度がわかる赤外線温度計を一つ持っておくと非常に便利です。

あくまで表面温度を計るものなので賛否両論あるかと思いますが、これが無ければ分割以降の小さい生地や成型後の生地温度は計れません。

無いよりはあった方が確実にいいと私は考えています。

ちなみに揚げ油の温度管理にも重宝しています、普段の料理にも使えるツールなので一本持っておくことをおすすめします。安いけど、もう何年も使ってますよ♪

 

 

byなおちゃん

 

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