BAKE FIRST

パン作りに関する疑問やレシピ、お役立ち情報を掲載していきます。初心者も、ステップアップしたい方も必見!

こね上げ温度が高すぎたり一次発酵をオーバーしてしまった時のリカバリー方法

桜も少しずつ散ってきて、だんだん気温も暖かくなってきましたね。

寒い冬の時期はお湯を使って生地を捏ねても捏ね上げ温度が低くなってしまいがちでしたが、今度は逆に温度が高くなってしまうことを気を付けなければいけない季節に近づいてきました。

特に、ご家庭でのパン作りは生地の量が少ないので、気温の影響を大きく受けてしまいます。誰しもこねあげてみたら温度が高くなっちゃったこともあると思います。あるいは、一次発酵をとりすぎてしまい発酵オーバー気味になってしまった経験がある方もいるのではないでしょうか?

今回は、生地の温度が高くなってしまったり一次発酵がオーバーしてしまった場合の、その後の工程でのリカバリー方法をご紹介します。

 

 

こねあげ温度が高くなってしまった場合

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27℃でこねあげた生地を適度な湿度(75%)を保った27℃の発酵室で1時間発酵させると、基本的な食パンなどの配合だと生地の温度は1℃上昇します

発酵とは酵母菌の生存活動であり、人間の呼吸と同様にエネルギーを生み出し熱を発するためです。(生地の内部で膨らもうとする圧力による内部摩擦も関係します)

なので、こね上げ温度が高くなってしまった生地は発酵が促進されそのあとの工程でもどんどん温度が上がってしまいます。

発酵スピードの上昇率は、二次関数的なものと考えた方がいいでしょう。実際に生地の温度が高くなった二次発酵終盤は膨らむスピードがとても速いです)

結果的に生地の中の糖分が多く消費され、甘さが少ないパンとなります。

なので、こね上げた時点で温度が高くなってしまったことがわかればこの段階で対処することがベストです。

ご家庭でのパン作りでは生地の量が少ないため、ここで生地の温度を調整することは決して難しくありません。以下で3つ方法を紹介します。

同じ発酵室の条件で発酵時間を縮める

わかりやすい目安として、こね上げ温度が1℃高かった場合は発酵を20分短縮するとちょうどいいと言われています。

(逆に温度が1℃低かった場合は20分延長となります)

まずは一旦20分短縮した時間だけ発酵させて、そこでフィンガーチェックなどで様子を見てもう少し追加できそうなら少しずつ待ちましょう。温度がズレた場合でも対応できる発酵見極めのコツはこちらで紹介していますのでよく読んで理解しておきましょう♪

paopao-bakefirst.hateblo.jp

 

ただし、最低でも30分は一次発酵をとることをおすすめします。(理由はこちらを読むことでお分かりいただけるはず…!わからなかったらコメントください♪)

paopao-bakefirst.hateblo.jp

なので元々レシピ上は60分の発酵が必要なのに、こね上げ温度が4℃も高くなってしまった!といった場合には、そのまま計算するとマイナス20分となってしまいますので、次の項目で説明する生地温度を下げるアプローチで考えた方がいいでしょう。

涼しいところで発酵させる

レシピで指定している発酵条件よりも低い温度で一次発酵をとることでも、生地の温度を下げることは可能です。

パン屋さんでは一度に仕込む生地の量がとても多いため、ちょっと涼しいところに置いたくらいでは生地の温度はまことに下がりにくいのですが、ご家庭でのパン作りの生地量なら気温で生地温度を下げることはとても簡単です。

温度計をさしっぱなしにしておいて、30分後に様子を見てみましょう。その段階で「レシピ指定の捏ね上げ温度+0.5℃」になっていたら、もう通常の発酵温度で引き続き発酵させていいでしょう。

 

ちなみにパン作りをやるならこの防水温度計を一本持っておくと、水の温度を作ったり油の温度を計ったりするのにも使えるのでおすすめです。(私は以前、非防水の温度計を誤って水にポチャンして使えなくなりました)

タニタ 温度計 料理 防水 50~250度 ホワイト

数分だけ冷蔵庫に入れる

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 数分間だけ冷蔵庫に入れて生地温度を下げる方法も有効です。

この場合、温度計はさしっぱなしにして、冷蔵庫の温度設定にもよりますがだいたい5分ごとに小まめな温度チェックをして調整するといいでしょう。

冷蔵庫に入れて一気に30分放置すると、逆に温度が下がりすぎてしまう恐れがあるので、チェックは細かくやるのが大事です。

一次発酵終了後も生地の温度が下がらなかった場合

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仮に27℃捏ね上げの生地を60分発酵させるレシピだとすると、発酵後に28℃になってる前提のレシピですのでそこまで下げることができていればまず問題ないでしょう。

しかし、そこまで下げられなかった場合、丸めとベンチタイムで調整することが可能です。

ゆる~く丸めてベンチタイムも短くする

一番失敗の少ない方法です。

いつも通りしっかり丸めてしまうと、生地のガスが十分に抜けて酸素も供給され、発酵が促進されてしまいます。パンチと同じ効果を得てしまうのです。

さらに、しっかり丸めた分、成型までにコシを緩めなければならず、ベンチタイムも時間通り取らなければなりません。

ここで、丸めをゆる~めに抑えておけば、発酵促進効果が最小限に抑えられ、生地にコシをそこまでつけていない分ベンチタイムも短縮することができます

丸めた生地を数分冷蔵庫に入れる

冷蔵庫で生地温度そのものを下げてしまう方法もあります。

パン屋さんでは実際にたくさんの種類と大量の生地を一度に扱うため、どうしてもベンチタイムの時間を守れないことも出てきます。そんな時に一時的に冷蔵庫に入れておき、過発酵を予防することも行われます。

また、丸めた生地を冷蔵庫に一晩入れて翌日成型する方法をとっているお店もあります。

ですが、ご家庭でやる場合に気を付けてほしいのが、生地を冷やしすぎると発酵速度が遅くなりすぎて、当然その後の二次発酵で必要な時間も長くなってしまいます。この点は十分考慮しておいてくださいね。

 

一次発酵をオーバーしてしまった場合

少しくらいならその後の工程調整でOK

フィンガーチェックで指穴の周りがすこし沈む程度であれば、一旦生地をすこし裂いて匂いを嗅いでみましょう。

酸味臭がしなければまだリカバリー可能です。こちらで紹介したベンチタイムの調整や、二次発酵が進みやすくなっているため時間を短くしましょう。

匂いを嗅いだ時、本来であれば香ばしくアルコール臭がしてもほんのりと香るくらいですが、強いアルコール臭で気持ち悪かったり酸味臭に変わっていたら完全に発酵オーバーです。

パンチの時間が過ぎてしまった場合

もし、90 P 30 のような指定レシピでパンチを忘れて気づいたら110分経っていた…という場合に慌ててパンチをしないでください。

このような場合は、パンチせずそのまま時間通り120分まで発酵させましょう。

その代わり、90 P 30 と比べるとパンチ無しの120分は発酵促進効果が得られない分、その後の発酵速度が微妙に劣ります。

慌ててパンチをしてしまうと、パンチ後は基本的に最低でも30分は再発酵させる必要があります。(詳しくはこちらを読み込んでください)

なので、110 P 30 と計140分の一次発酵になってしまい、20分オーバーしてしまいますね。

 

もう一つ方法があります。110分の時点で気づけたのであれば、即分割丸めをしてしまいます。

その後、20分のベンチタイムを取ったらゆる~く丸めなおして10分のベンチタイム、そこから成型に入るという手法です。

これなら一次発酵とベンチタイムの合計は通常の「90 P 30 分割丸め ベンチ20」と同じとなり、発酵時間のトータルは変わりません。その上、パンチで発酵促進できなかった分、丸めなおしでその効果を補うことが可能なので、発酵力の差はかなり縮めることができます。

 

まとめ

この記事を読んでよく理解していただければ、一次発酵というスキマ時間を使って他の事をやっているうちに、気づいたら時間が過ぎていた!なんてことにも慌てず対処できるようになると思います。

ちょっとしたミスで生地を捨ててしまうのはもったいないので、ぜひ臨機応変リカバリーできるようになって、ちょっと悲しい顔したパン生地を笑顔のパンに変えて上げてください♪

以上、こね上げ温度が高すぎたり一次発酵をオーバーしてしまった時のリカバリー方法のご紹介でした。

 

パン生地は温度が命!丈夫で精度の良い温度計を一本持っておきましょう!一生モノです♪

 

 

byなおちゃん

 

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