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パン作りに関する疑問やレシピ、お役立ち情報を掲載していきます。初心者も、ステップアップしたい方も必見!

ベーカーズパーセントも万能ではない!プロがグラム計量に頼りすぎて失敗し続けていた話

パン作りをある程度経験されている方は、材料の計量はすべてグラムで行うことには慣れているかと思います。

しかし、中にはグラム計量に頼りすぎると思わぬ失敗が待っていることも・・・

今回は、グラム計量による筆者の失敗談と計量についての考え方についてご紹介します。

 

 

グラム計量に頼りすぎて失敗しまくった体験談

誰がいつ作っても再現できるようにベーカーズパーセントを基準にした

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新商品の開発において、パンに包む具材を作っていた時の話です。

基本的に、パン生地だけでなくクッキー生地やカスタードなどのその他フィリング関係もすべてベーカーズパーセントを使用するように教わっていたので、例にもれず当時は野菜を使ったフィリングに関しても、同様にベーカーズパーセントを用いて正確なグラム計量を行っていました。

ベーカーズパーセントは誰が作っても同じものが毎回作れるようにするために用いる手法ですよね。そして新商品の開発も、自分ひとりが作れれば良いわけではなく、誰がいつ作っても同じものを再現できるものでなければなりません。

当然、家で料理をする時の感覚は捨てて、しっかりグラム計量で開発を続けていました。

0.1g単位で正確に計量、なのに毎回作るたびに味が変わる…

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納得のいくものが完成した時の配合を記録しておき、次作るときは同じ分量で試すのですが、味が変わるのです。

「野菜が入ってるから微妙に味が変わるのかな?」と思っていました。

確かにそれも関係あります。小麦粉も野菜も農作物であることに変わりはないのですが、野菜は小麦粉と違って人の手が加えられていません。そのため水分量や味そのものは季節やその時、収穫場所によって変わるはずです。

その程度ならまだ許容範囲だったのですが、ある時こしょう辛さが際立ってしまった時がありました。重量はいつも通り正確に計量していたのに、です。

※小麦粉の多くは様々な品種や農家さんの小麦をブレンドし、その都度ブレンドの割合を微調整することで、常に安定した品質を保っています。中には単一品種の製品もあり、これは品質にブレが出ることがあります。

 

スパイスは湿気の影響で重さが変わることがある

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 こしょうなどのスパイスは、どんな料理のレシピでも基本的には「少々」とか「ひとつまみ」という表現で書かれていますよね。

胡椒100gなんていうレシピは、ご家庭で作るレベルの量はもちろん、業務レベルでも見たことがありません。

小麦粉と違って、スパイスの類はごくごく少量で効果が出てしまうからですね。

 さらに、「こしょう1g」という表記もほとんど見たことがありません。

0.1g単位で計量できるスケールを持っているご家庭が少ないから、というのもあると思いますが、正確に1gを計量しても味が変わることがあるから、という理由もあるはずです。

先ほどの体験談の背景は、レシピの配合を作ったのは夏ごろで、少し間があいて冬の乾燥した時期に再度作ったところ、同じこしょうの分量でも辛くなってしまった、というものです。

つまり、夏に計量した1gよりも、冬に計量した1gの方が、量が多かったということです。スパイスが乾燥して軽くなった分、同じ分量になるにはより多くの粒子が必要になったのです。

グラム計量だけに頼らず感覚や小さじ計量も使うべき場面

このような経験をして以来、これらの場面では絶対にベーカーズパーセントによるグラム計量だけを頼らないようにしました。

  • 野菜など自然物の多いフィリングを作るとき(カレーなど)
  • スパイス(特に辛み系)を使う時
  • 微量配合の材料(着色料、バニラなど)

普通の料理しかしない人からしたら至極当然なことですが、パンに真面目すぎるが故に陥ってしまった失敗でした。


厳密には小麦粉も例外ではない

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 実のところ、小麦粉だって本来は季節によって微妙に水分含有量が変わってきます。

それは小麦が元々持っていた水分量や、製粉時の水分量変化、あるいは保管環境の影響もあると思います。

しかし、パン作りにおいて小麦粉はメインの材料であり、100gが101gになった場合ですらそこまで大きな弊害はありません。

更に、おなじ1gでもスパイスの1gと小麦粉の1gでは、味への影響も全然違います。

そのため、同じ粉ものであってもあまり気にならないのです。

※それでも粉の吸水率に違和感を覚えることはよくあります。


レシピ本が小さじ表示なのはわかりやすさ

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初心者向けのレシピ本では、ベーカーズパーセントどころかグラム表記すら統一されずに、塩やイーストが大さじ・小さじ表記となっているものもありますよね。

あれに関しては、先ほどまで説明していた理由からではなく、単純にわかりやすさ・取り組みやすさを重視して編集しているからです。

0.1g単位で計量可能な電子スケールを持っていないご家庭も多いため、そういったご家庭でも何かを買い足すことをせず気軽にパン作りを楽しんでもらうための、いわば苦肉の策です(笑)

確かに、自分も小学生のころはそれでも楽しんでやっていましたが、大人になって0.1g単位のスケール買って作るようになってからの方が、よっぽど良いパン作れるようになりましたので、電子スケールに関してはちゃんと良いもの買うことをおすすめします。

 

まとめ

世の中のレシピのグラム表記や小さじ大さじ表記など、すべてに編集者の何らかの意図があることが分かったかと思います。

皆さんも、以前の私のように一つの考え方に囚われることなく、柔軟な発想でパン作りに挑んでくださいね。

以上、グラム計量による筆者の失敗談と計量についての考え方についてご紹介でした。

byなおちゃん

 

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